月別アーカイブ: 2015年11月

第六感って?

第六感とは何でしょうね?
ネットで調べたらブリタニカ国際大百科事典の解説は以下の通りです。
「人間の5感 (視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚) 以外の,あるいはそれをこえる第6番目の感覚の意。また,心理学者黒田亮は,これを意識の「識」に対して「覚」と呼び,知的・芸術的活動や武道などにおいて作用するとした。」
『ピアニストならだれでも知っておきたい「からだ」のこと』(春秋社)では、第六感とは「筋感覚」だと書いてあります。例えば手を頭の上に上げた時にその手は見えないし何にも触ってなくても、手がどこにあってどのような状態であるかわかる感覚ということだったと思います。

第六感について思うのは、例えば昨日ピアノを弾いた元彫刻家のアトリエのような場所で感じる感覚、その場に行った時に自分が感じる何かについて不思議に思うことがよくあるからです。特に古い建物、歴史のある場所、巨木、自然のようなものに向き合っている時、私が感じているのは「時間」なのかなと思ったりします。時間が作り出した何かを感じているのかな?と。そこにはそれが何十年、何百年そこにあるという事実を理屈で理解しているという部分もありますが、そこからそれが一体どういうことなのかを考えるのはイマジネーションの世界で、そういったものが合わさった感覚なのかもしれません。
第六感って結局何か? 言葉ではうまく表せないような感覚かな?

糺の森 ここはやはり特別な感じがするのです。

(*画像をクリックするとアマゾンにとびます)

彫刻家のアトリエ

今日は修学院のアトリエ松田で行われたピティナのステップでショパンとモーツァルトを弾いてきました。このピアノのイベントは全国各地で行われていて京都でも2~3カ月に1度ほどいくつかの会場で行われます。
ステップはこの会場だけ参加しています。ここは松田先生の、彫刻家であったおじいさんがアトリエとして作られた部屋ということですが、やはり何か特別な感じのする場所です。周囲は壁に囲まれていますが、高い所に大きな窓があって自然光がたくさん入ってくるようになっています。私はホールよりもこういう雰囲気のある場所が好きです。
初めてここで弾いたのは4年前ですが、どういう場所かあまり考えずショパンの幻想即興曲を準備していきました。アトリエに入って、あれ、これは選曲を誤ったなと思いました。もちろん、皆さん色々な曲を弾かれますが、私はここではもっとここの空間にあったしっとりした曲を弾きたいなと思い、次の年からはずいぶん選曲にはこだわっています(悩みます)。
建築空間は何かを行う場所ですが、ここは、そこに合う音楽で満たしたいという思わせてくれる所です。元々彫刻を行うために作られた場所は、別の芸術的行為を行う際にも何か感じさせてくれるのかもしれません。
弾き終わった後、ある女性が、きれいな音で感動しました、と言ってくださいました。これまでも時々そうやって直接感想を言ってくださる方がいらっしゃいましたが、その一言でまたがんばろうと思えます。それらの言葉は私の宝物です。
明日からはクリスマスのイベントに向けて、編曲にもとりかからないと。設計の方のあれこれもあるし、やること色々です(-_-;)。

建物内の音環境

先日近くにオープンしたホテルに、夫と偵察に(笑)行ってきました。最近京都では増える観光客に対応するように新しいホテルも増えているように思いますが、日本らしさ、京都らしさをどの程度意識しているかが気になるところです。そのホテルは1階の道路に面した部分がカフェになっていて、そこを通り抜けても、またカフェに入らず横の通路からも奥のフロントに行けるようになっています。全面ガラス張りなので中が良く見えます。やはり普通のカフェと違ってホテルだから入りにくいのか、お客さんはほとんどいません。カフェに入って真ん中あたりのテーブルに座ってインテリアを拝見。ぱっと見は和的な要素は少ないですが、やはり所々にさりげなくデザインされているようです。
お茶を飲みながら通りを見ていると、たまに止まって中を見ている人がいます。ホテルだけどお茶だけでもいいのかな?という感じでしょうか?
BGMにクラシックのピアノ曲が流れていましたが、よくお店などで流れているボリュームよりは控えめで微妙な所で調整されている感じです。ショパンのエチュードなどもう少しボリュームが大きければ少し耳障りかもしれませんが、そんなことはありませんでした。
私は毎日自分の出す音を「聴く」という行為をしているので、音には少し敏感かもしれません。空間の雰囲気を作る要素として音楽はけっこう影響あると思っています。ジャズかクラシックでは場の雰囲気が全然違ってくる。音楽がなければ、別の物音にもっと注意がいくでしょう。
飲食店など内装の状態によって残響の強い所もわりとあります。音楽や人の声が混ざってわんわん響いているから話す際に大きな声が必要な所もある。なかなか辛いです。耳が。
建物内の音環境は私にはとても重要に感じられますが、実際一般にどこまでそのことについて考えられているかはわかりません。このホテルのBGMはGoodでした(笑)。