音楽」カテゴリーアーカイブ

2025年の始めに

あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

音楽について最近のことを少し書くと、なるべく皆さんが知っている曲をレパートリーにしていったり、アレンジしたりという感じです。
録音は家に一人という状況でかつ家中のエアコンを切らなければならないので(本体と室外機の音がするので)、特に夏冬はなかなかできません。春ごろになればまた録音しやすくなるかもしれません。

皆さんがよく知っている曲とは違いますが、キースジャレットのピアノソロ譜面を写譜して弾いています。以前よりも色々と発見があって面白いし参考になります。ジャズとクラシック(多声部)の両方の要素を取り入れているところが興味深い。

昨年12月から、TuneCoreなど経由の音楽配信は更新のタイミングでやめていっています。今のところ全部やめる予定です。ですから、Apple Music や Spotify 等々での配信はなくなります。今後はYouTubeやbandcampなど自分で管理できるプラットフォームでの配信に絞るつもりです。

配信を減らしたり、録音もなかなかできずという状況ですが、私自身の音楽への向き合い方はより落ち着いて、充実しています。

今年も音楽活動や演奏は求められる場所でやらせていただきたいですが、子育て支援の場などでもお手伝いを続けていきたいです。

歌う子ども 2

孫のNちゃんは来月2歳になりますが、最近では何曲かよく歌います。部分的で言葉や曲の構成はあやふやですが、音程はわりと正確で、何を歌っているのかはわかります。

例えば、星の形を見ると、「きらきら~」ときらきら星を歌います。また、唐突にカエルの歌、ぞうさん、チューリップなどを歌います。

もちろん、一緒にも歌います。その時は自分が歌えない部分を一生懸命まねしようとします。一緒に歌うことを通して、歌を覚えていっているのだと思います。

それで最近またイエ―デのこの言葉を繰り返し読んで、しみじみとしています。

子どもは、喜びの気持ちを歌にする

子どもの歌には、両親や兄弟と共に歌う喜びや安心感がそのままあらわれる

子どもの歌は、幸せな「生」の表現としての創造活動であるとイェーデは捉えている

『フリッツ・イェ―デの音楽教育ー「生」と音楽の結びつくところ』(小山英恵著/京都大学学術出版会)より

こんな小さな子が自発的に歌っている様子は、不思議であるし、また幸せの象徴のように感じます。

大人の歌いかけは意味があるという話は以前イベントでもしていますが、それを強く実感しているところです。

歌う子ども

下鴨つどいの広場こがものクリスマス会

今日は下鴨つどいの広場こがものクリスマス会でした。
午前と午後、同じ内容で2回の開催です。
いつもは、遊んだりおしゃべりしたりして過ごしますが、クリスマス会ではクリスマスの歌を歌ったり、クリスマスの絵本の読み聞かせをしたりしました。

私はピアノで伴奏をしたり、BGMなどを弾きました。
子どもたちと親御さんたちは鈴、マラカス、タンバリンなどを鳴らしながら歌ってくれました。
私の後ろで歌っていた担当職員さんがとてもいい声で歌われているので、感想を伝えると、なんと声楽出身ということ。
それで、昼の休憩時間にバッハのプレリュードを伴奏に、グノーのアヴェ・マリアを歌ってもらい、思わぬセッションもできました。

BGMの中で手遊び歌を弾いた時にはそれに合わせて手遊びしたり歌ったりしている親子もいらっしゃったし、音楽会も楽しかったので、また今後の広場で音楽を少し取り入れていこうかという話になっています。楽しみです。

朱六キッズパーク クリスマス会

今日は、朱六小学校で朱六キッズパークのクリスマス会がありました。
生後2か月の赤ちゃん!から2歳児さんまで多くの親子でにぎわいました。

キッズパークは毎月乳幼児親子が集う場所ですが、クリスマスイベントでは、これまでも何度かピアノを弾きに行っています。毎月私が行っているじゅらく児童館の職員さんが、朱六キッズパークも担当されているので、その関係でご依頼をいただいています。
キッズパークではいつも民生委員さんも数名いらっしゃいます。

今日のプログラムは以下のとおりです。

(歌)
・ジングルベル
・赤鼻のトナカイ
・サンタが街にやってくる
・とんとんとんとんサンタさん(手遊び)
・グーチョキパーでクリスマス(手遊び)
・あわてんぼうのサンタクロース
・もろびとこぞりて

(演奏)
・ビビディ・バビディ・ブー
・星に願いを
・クリスマスソングメドレー
・アメイジング・グレイス
・きらきら星変奏曲

(パネルシアター:もりの詩保育園)
・あわてんぼうのサンタクロース

(ジングルベルは参考にした楽譜がありますが、それ以外の伴奏・演奏の編曲:私)

皆さんよく歌ってくださいました。けっこう盛り上がっていたと思います。やはり、たくさんの歌声が聞こえると弾いていてとても楽しいです。担当の職員さんは歌っていると暑くなってきたと上着を脱がれていました(笑)。
演奏タイムも知っている歌があれば歌ってくださいね、と声かけをすると歌ってくださっている方がちらほらいらっしゃって、うれしかったです。弾き手と聴き手が一緒に音楽を奏でることは素晴らしいことだと前から思っています。

ピアノに合わせてあそぼう(2024.12.9)

今日はじゅらく児童館の「ピアノに合わせてあそぼう」の日でした。
今日は1歳児さんばかりでした。

プログラムは以下のとおり。

・自己紹介(お子さんの紹介とお子さんの好きな歌)

・おはようのうた

(季節の歌)
・きらきら星
・赤鼻のトナカイ

(手あそび)
・手をたたきましょう
・ころころたまご
・りんごがころころ

(ふれあいあそび)
・おんまはみんな

(今月の歌)
・ジングルベル

(歌に合わせて動きましょう)
・サンタが街にやってくる
・あわてんぼうのサンタクロース

(演奏)
・クリスマスソングメドレー(編曲:私)
・星の世界(編曲:私)

「赤鼻のトナカイ」は毎年12月歌いますが、ところでトナカイって見たことありますか?と質問するとやはり誰も見たことなく、どこへ行けばみれるのかな?とみんな首をかしげていました。
聞いておいて私も知らないので、先ほど検索してみると、トナカイは地球の一番北に棲むシカ科の動物だそうですが、日本では北海道の幌延町のトナカイ観光牧場というところにいるそうです。トナカイはおとなしく、人なつっこいそうです。

ピアノに合わせてあそぼう(2024.11.11)

今日はじゅらく児童館の「ピアノに合わせてあそぼう」の日でした。

プログラムは以下のとおり。

・自己紹介(お子さんの紹介と好きなおもちゃ)

・おはようのうた

(季節の歌)
・まっかな秋
・こぎつね
・七つの子

(手あそび)
・げんこつやまのたぬきさん
・むすんでひらいて
・バスにのって

(今月の歌)
・どんな色が好き

(歌に合わせて動きましょう)
・ドレミのうた
・ドロップスのうた

(演奏)
・メヌエット ト長調(バッハ?)
・トロイメライ(シューマン)

有名なバッハのメヌエット ト長調は実はバッハの曲ではなかったらしいという話と、トロイメライはドイツ語で「夢」という話をしました。

今回とても感動的なことがありました。
最初の「おはようのうた」の最後のところで歌いながらお母さんがお子さんを抱きしめるのですが、2歳前の子と3か月の赤ちゃんを連れてきたお母さんが上のお子さんを抱きしめようとすると、その女の子は寝転んでいる赤ちゃんを抱くようなしぐさをしました。まだ2歳になっていないのに、お母さんの代わりに自分のきょうだいを抱きしめようとした様子に周りの親御さんたちも思わず感動の笑顔になっていました。

来月は、12月9日。クリスマスの曲などをやります。


試行錯誤

9月に能登半島地震の被災者へささやかな支援をと思いささやかなチャリティーコンサートをしましたが、その後同じ9月にまた能登は豪雨に見舞われ、再び深刻な被害が出てしまいました。直後、とりあえずXで能登の神社が呼びかけられていた支援に応え少しですが支援物資の購入をしました。aidShop.orgへの支援も細々ですが続けています。

第2回チャリティーコンサートを企画するにあたり、金額の設定、どこへ寄付するのか、何を購入するのか、そういうことを考えた時、改めて悩ましいと思えてきました。
一度やってみた結果、そういうことは個人個人で判断した方がいいのではと思うようになりました。

というわけで、最初は続けていこうと思っていましたが、チャリティーコンサートはとりあえずやめます。
できれば自分のできることを生かして、何か少しでも役に立つことがしたいと思っていますが、試してみては考え、試行錯誤が続きます。

ピアノに合わせてあそぼう(2024.10.21)

今日はじゅらく児童館の「ピアノに合わせてあそぼう」の日でした。
珍しく0歳児さんはいなくて、1歳、2歳児さんたちでした。

今日のプログラムは以下のとおり。

・自己紹介(お子さんの紹介と好きな絵本)

・おはようのうた

(季節の歌)
・どんぐりころころ
・虫の声
・まつぼっくり

(手あそび)
・おいもごろごろ
・やきいもグーチーパー
・大きな栗の木の下で

(今月の歌)
・やぎさんゆうびん
・おうま

(歌に合わせて動きましょう)
・はたらくくるま
・とんでったバナナ

(演奏)
・見知らぬ国と人々について(シューマン)
・輪唱歌(シューマン)

好きな絵本では、ノンタンや五味太郎さんの絵本などがありました。お子さんたちの親世代も親しんでいた絵本ですね。
来月は11日です。

シングル「Mizu no Kioku」

シングル「Mizu no Kioku」の配信を始めました。8月に配信を開始した「utatane」(2019年録音)よりさらに前の2016年に録音したものです。YouTubeにもアップしていたことがありますが、一度動画を整理した時に下げました。
何年かたって忘れた頃に聴くと、当時とはまた違った心持ちになるということはたまにあります。

また、弾いてみると、その曲を弾いていなかった何年かの間に培った何かによってまた新たな表現ができている感じがしてそれも面白いです。

この曲のタイトルは元々、「Memory of Water」にしていました。「水の記憶」という日本語にするとちょっと堅苦しい気がしたんだったかな? ここでイメージしている「水」とは海や湖など無数の命を生み出している場所。「水の記憶」という言葉からは、言葉では説明できないイメージが広がります。
今回曲の登録をするにあたって改めてタイトルについて考えると、「水の記憶」に対して私が持つイメージは果たして「Memory of Water」で表せているんだろうか? いまいち自信がなく、日本語をローマ字表記(英語話者でも読める)にしてみました。

またYouTubeにも動画をアップしようと思います。できればいい感じの「水」の動画が撮影できればと思いますがなかなか動画は難しいです。

Eggs Pass リリース情報はこちら

ちなみに、過去に一度水の動画を撮って、YouTube動画を作っています。
曲の長さは5分以上ですが、三脚なしで手で持っての撮影だったのでぶれないようにがんばりました。橋の欄干に手をのせていたのであまりぶれずに済んだと思います。
5分くらいの間に光の表情が少しずつ変わっていくのが面白かったです。最後にはツバメが横切るというハプニングも。少し色を加工して仕上げています。

京ことば源氏物語

昨日、冬青庵能舞台へ源氏物語の語りと雅楽の演奏を聴きに行ってきました。
語りは山下智子さん。彼女は高校の同窓生です。
長い年月が流れたのち、偶然電車で山下さんに出会いました。その時に源氏物語の語りをしていることを知り、それから定期的に案内を送ってもらっていました。そのうち行こうと思いつつなかなか行けていませんでした。

今回行くにあたり、予習をしました。源氏物語の中の「紅葉賀(もみじのが)」という部分です。源氏物語は高校の古典でやりましたが内容を全く覚えておらず、何年か前にまとめ動画のようなものでざっくりとした流れを聞いたくらいであまり把握できておらず、また「紅葉賀」だけでは話の途中であり、人間関係とかそれ以前の背景がわからないから、改めて話の始めからの解説動画を聞きました。主に台所に立っている時のながら聞きですが、古典の先生らしき人(?)のその動画は30分くらいの長さのものが続きで30本以上もありました。
途中「紅葉賀」が出てきました。全部聞くのは時間かかりましたが、それらの動画は第一部で、まだ第二部、第三部とあるのですね。なんと長い話。

第一部の動画を聞き終わってから、青空文庫で与謝野晶子の訳による「紅葉賀」を読みました。それで、解説動画では語られていなかった細かい部分を知ることができました。

昨日聴いたのは、国文学者、中井和子さんによって訳された100年ほど前の京ことばによる源氏物語です。読んでいた与謝野晶子の訳とは違うし、他の訳とも違う。

実際聴いてみて、この、京都を舞台にした物語が京ことばで語られることの面白みを改めて感じました。声色も人物に合わせて変えて、表情豊かに語られる様子に聴き入り、見入りました。

山下さんはホームページで女房語りについて次のように述べています(京ことば源氏物語とは)。

 平安期には、宮中に仕える身分の高い女官を女房と呼びました。紫式部も上東門院(一条天皇中宮彰子)に仕える女房でした。
 京ことばは書き言葉ではなく話し言葉です。ですから原文を標準語化したときの地の文の朗読とはすこしニュアンスが違い、宮中に仕える女房が垣間見た出来事を問わず語りに語るという風情があるのです。

問わず語りとは、尋ねられていないのに自分から語ることです。
話し言葉を使うことにより、本を読む朗読ではなく、語っているという様子になる。
山下さんのこだわりが少しでも感じられた気がします。

今回、訳文まで読んだのは「紅葉賀」だけですが、読むことにより(わからないことは調べて)物語そのものが含んでいる多様な文化的価値に触れることができました。全部読めば、この物語が千年以上読み継がれ、世界で評価されている理由がもっとわかるかもしれません
ただ、なにせ長い話ですし、他の色々のことをしていると時間がなさそうです。また聴きに行く機会があれば、それに合わせてその部分を勉強することになるかなという感じです。

雅楽の演奏も楽しみにしていました。笙(しょう)、篳篥(ひちりき)、龍笛(りゅうてき)の3人による演奏です。「紅葉賀」の中に出てくる「青海波(せいがいは)」という舞楽の曲や、語りのBGMなどを演奏されました。
解説もあり、それぞれの楽器の特徴や音色についてより理解できました。普段弾いたり聴いたりしている西洋音楽とは違う音楽であること、そちらが実は私たち日本人の音楽であるのだと思いつつ、その音色を感じ、その違いについて改めて考えました。

何でもネットで視聴できる時代ですが、やはり実際の体験は面白いですね。その場の空気を含め体全体で感じること、目の前で人が何かをしていることを直接見ることで感じられることは大きいし、そのことによって感受性も磨かれるのではと思っています。