月別アーカイブ: 2023年12月

保育園の見学

12/27ツイートより
近くの保育園に見学に行ってきました。先日お会いした園長先生がもっと音楽を通した活動も増やしたいということでどうやって関わらせていただけるかお話をしてきました。こちらの園では子どもたちの自主性を大切にされているということでどうやって音楽を取り入れられるか楽しみです。

こちらの園では異年齢の子どもたちが遊んできょうだいのように過ごしているそうですが、ちょっと見せていただいた音楽遊びで園長先生が皆何歳?と聞くと、子どもたちがそれぞれ小さな指を3本、4本、5本と立ててアピールしてくれてとてもかわいかった。音楽遊びも楽しそうにしてて参考になりました。

きっずぱぁくのクリスマス会

13日はきっずぱぁく(朱六小学校で)のクリスマス会でした。きっずぱぁくは京都市中京区の子育てサロンで毎月学区ごとに開催されています。朱六のきっずぱぁくクリスマス会は4年ぶりです。
10組以上の親子、児童館の先生、地域の保育園の園長、保育士さん、民生委員さんたちと楽しい時間を過ごしました。

プログラムは以下の通り

歌の曲目

・トントントントンひげじいさん(クリスマスバージョン)
・ジングルベル
・赤鼻のトナカイ
・サンタが街にやってくる
・あわてんぼうのサンタクロース(パネルシアター)

演奏の曲目(バッハ以外は自分の編曲で)は

・星に願いを
・ジュピター
・アメイジンググレイス
・星の世界
・もみの木
・きよしこの夜
・プレリュード(バッハ)
・オーバーザレインボー

これとは別にパネルシアターの前に、保育士の方々がいくつか手遊びをしてくださいました。

演奏の時間は、お子さんを遊ばせながらくつろいで聴いてくださいと言いましたが(これは児童館でもいつも言っています)、そんな感じで、お子さんたちは遊んでいたり、おかあさんたちはおしゃべりしたりお子さんを抱っこしてピアノのそばで弾いているのを見ていたりと、自由なスタイルで聴いていただきました。

最後の曲を弾き終わった時、近くに座っていらっしゃった民生委員さんが、「すごくよかったです、久々に……」としみじみと言ってくださったのはとても嬉しかったです。

これで今年の音楽イベントは終わりです。来年はまた新しい活動を始められればいいなとぼんやり思っています。

ピアノに合わせてあそぼう(12/11)

今日はじゅらく児童館のピアノに合わせてあそぼうの日でした。クリスマスの曲をたくさんやりました。 1歳児が0歳児に優しく接していたり、0歳児が周りの赤ちゃんや大人に興味を示したり今日も微笑ましい様子がたくさん見られました。
(12/11ツイートより)

リトミックについて、もう少し

前回、少しリトミックについて書きましたが、その後、読みかけで置いていた『音楽表現』(福村出版)という保育者向けに書かれた本を開いてみました。ちょうどしおりを挟んでいた所がエミール・ジャック=ダルクローズのリトミックについて書かれている箇所でした。
また、本棚にもリトミックに関する本が何冊かあるので、久しぶりに開いてみました(関心が薄れていましたが、一時はわりと調べていました)。
前回は、記憶している範囲を元に書きましたが、まずダルクローズのリトミックについて簡単に書いてみたいと思います。本によって少し表現が違いますが、まず『音楽表現』の内容を参考にします。

ダルクローズのリトミックの3要素は、リズム運動、ソルフェージュ、即興演奏です。

・リズム運動は身体運動を通して行います。
 身体運動には次の3原則があります。
 ①時間:長い(遅い)・中・短い(早い)
 ②空間:広い・中・狭い
 ③エネルギー:大きい・中・小さい

・ソルフェージュは歌うことにより、音の高さ、音の関係、音の質について聴き分ける力を養います。

・即興演奏はリズム、ソルフェージュを融合させたピアノによるその場での作曲です。

これらの内容は、私が参加していたダルクローズのリトミック研究会でのレッスンの内容と同じだと思います。

で、子どもに向けたリトミックはこれらを元に、子どもができる内容に変えることになりますね。

それについては、『1~5歳のかんたんリトミック』(ナツメ社)の中に書かれています。

・リズム運動:歩く、走る、跳ぶなどの動きの中から音楽的な感覚を味わう。

・ソルフェージュ:リズム運動の体験を音と関連付ける。旋律に合わせ体を動かすなど。

・即興演奏:リズム運動、ソルフェージュの体験をもとに自分なりの表現をする。

こちらの本の具体的な内容を見ていると、いつも児童館でやっているような歌と手遊びも出てきます。子ども向けの音楽遊びにはあまり意識はしていなくてもリトミック的な要素は含まれているわけですね。この本は何年も前に目を通しているので、当時も同じように思っていたかもしれません。

リトミックは一つのメソッドで、他にも子ども向けの音楽メソッドはあります。
コダーイのメソッドがあることは保育士試験の勉強で知りました。『音楽表現』はコダーイのメソッドについて知りたくて見つけた本です。
詳しく知りませんがオルフのメソッドもあります。

これらは手段で、結局子どもにとってどのような音楽遊びが楽しくて望ましいのかというのが大切で、よいと思えることは取り入れればいいのかなと思います。

児童館でお手伝いしているイベントでは2歳までの乳幼児が多く、できることも限られていますが、もしまた別の場所などで機会があればもう少し違った内容も取り入れられたらと考えています。

リトミックとは?

子ども向けの音楽イベントに携わっている話をすると、かなりの確率で「リトミックですか?」と聞かれます。そのたびに、「いえ、リトミックではないです」と答えています。ところで、何をもってリトミックと言うんでしょうか?

何年か前に、ダルクローズ国際免許を持った先生のレッスンを受けていたことがあります(「「即興」について考える」)。エミール・ジャック=ダルクローズはリトミックを開発した人ですが、彼自身が定めたという免許(資格)を持った先生の研究会の月例会に参加することでリトミックの本質に近いことが学べるのではとトライしてみました。内容はリトミック、ソルフェージュ、即興、鍵盤和声、指導法などでした。結局半年ほどでやめたので大体の雰囲気をつかんだ程度です。

リトミックで調べてみると、色々出てきます。実際のレッスンでは民間のリトミック資格を持ってレッスンされている方、資格とかなしでされている方、色々いらっしゃいます。そのためやり方も様々なようです。ですので、私が児童館で職員さんと一緒にやっているイベントのような、ピアノに合わせて歌ったり手遊びしたり体を動かしたりするのも、ちまたで言われるリトミックと言えなくもないかもしれません。特に0歳から1歳代くらいまでですとできることも限られていますし。多分違いと言えば、ある程度目的意識を持って子どもたちに働きかけるかどうかではないかと思います。即興的な要素もリトミックの特徴でしょう。

音楽遊びというよりもリトミックと言う方が、何か教育的な響きがあるのかもしれません。子どもたちの能力を伸ばす方向に導いてくれる、より価値のありそうなこととして。昔よりも幼児教育の低年齢化も進んでいて、興味を持たれる方も多いかもしれません。

子どもたちへの働きかけですが、私は、楽器が演奏されている、周りの人たちが歌っているというその環境がすでに働きかけになっていると考えています。そんな中で気持ちが高揚したり、歌ったり体を動かしたくなったり自然に音楽環境に反応する、自発性のようなものを大切にしたいと思っています。リズムについてはワクワク感を引き出す方向で少し意識していますが(笑)。あまり反応しない子がいてもそれはそれでいいのです。まだよくわからない、そんな気持ちになれないというのも自然なことです。

また、即興的な音楽ではなくなるべく皆が知っている歌を歌うことで、音楽を共有する楽しさが感じられるのではと考えています。

リトミックとは何かと簡単に説明することは難しいのではと思いますが、私のやっていきたい子ども向けの音楽イベントはやはりリトミックというより音楽遊びかなという感じです。ただ、今後イベントによってはリトミック的な要素をもっと取り入れたりする可能性もあるかもしれません。また色々学びつつ、子どもにとってのよりよい音楽体験について、私なりの考えをさらに深めていければと思います。