月別アーカイブ: 2018年8月

譜面と演奏のギャップ

前回オリジナル曲を録音したのは4月の始めで、次の録音は9月の終り頃にはしたいなと思っています。新しい曲を作ったり、前作った曲に手を入れたり、どの曲にしようか選曲中です。

いつも手書きの譜面を作って、それからMuseScoreというソフトを使って入力します。このソフトは無料なのに色々なことができてとても便利です。入力し終えた譜面は再生することができ、入力ミスを耳で発見できます。

パソコンで再生されるMuseScoreの音源は、当然味気ないものです。曲をつくる時は、ピアノの残響も計算にいれていますが、それがないから仕方ないです。また、弾く際は、特にスローな曲の場合タメたい箇所が随所にあるから、均一なリズムで再生されると、無表情に感じます。なので、譜面通りに再生されたものは、自分が弾きたい音楽とはかなりかけ離れている。タメの部分を書き込んでもいいですが、はっきりどれくらい伸ばすとか、そういった感じでもないし。とりあえず自分しか弾かないから、そこはゆるくしておきたい。

譜面はメモのようなものであり、生演奏は全く同じように再生することはできないし、弾くごとに少しずつ表情を変えたり、また編曲したり、即興的な、自由な要素があるのが音楽の面白さではと思っています。

ヴィオラで弾いてもらう

2ヶ月ほど前に作っていた曲のメロディーが、ピアノで弾いているのに、その曲を思い浮かべた時に弦の音で聞こえてきました。雰囲気としてはチェロです。そのメロディはピアノでは右手で弾くので、チェロの場合、より低い感じで。最初にロングトーンがあるので、ピアノでは音が減衰して途中からほぼ聞こえなくなるというのもあって、弦への思いが募っていきました。

そのことを友人のヴァイオリニストに相談して、始めはチェロの人を紹介してもらおうと思ってたんですが、話しているうちに、彼女がヴィオラで弾いてみてくれるということになりました。

それで、先日スタジオで合わせてみました。ヴィオラでもピアノと同じ高さは高いかもと言われていましたが。私があまり弦楽器のことをわかっていなくて、実際やりながらどの弦を使うとか、弓の返しをどうするかとか、考えてくれるのを見ながら、色々と決めることがあるんだと知りました。ピアノの場合、ある音を出すの該当するのは一つの鍵盤だけなので、大きな違いだと思いました。弦が違うと同じ音でも雰囲気が変わるというのは興味深かった。弦は鍵盤の半音の間の音も出せるから、より細やかな表現ができる楽器だということも身近で聴いて再認識しました。ちょっと悔しいけど、弦楽器はピアノよりもより表情豊かに旋律を歌うことができるということですね。

頭の中で考えていた弦楽器とのデュオはイメージに近く(チェロじゃなくて高さ違うけど)、ああ、こんな感じだとうれしくなりました。友人は普段オーケストラでほぼクラシックメインでやっているけど、私の曲はクラシックじゃないし、合わせながら調整していく感じ、即興やバロックじゃないけど楽譜はどの音を弾くかというメモに近いもので、表現には自由さを残しておく感じで、より良いと思える風に少しずつ変えていってもいいのでと、私の考えを伝えました。

ヴィオラの音がヴァイオリンに比べると少し渋い感じがして、いいなあと二人で話しながら、この音域はヴァイオリンの方が合ってるかもということで、次回はヴァイオリンでも合わせてみることにしました。

この曲はパターンとしては大きくAとBの繰り返し(あとはBの変奏)で、Aの所はピアノで弾く時の旋律をそのまま弦で弾いてもらいますが(今のところ空いた右手でベースを加えて)、Bの部分は元々ピアノで弾いていたのに新しい旋律を加えてそれを弾いてもらいます。それを考えてから、新しい旋律が入ったバージョンでないと物足りなくなり、ピアノで弾く時は元々弾いてたのにもう一声加えたのを弾くことにしました。これまで作った曲も部分的に多声部を取り入れたものは少なくないですが、最初から入れている場合は弾きやすくしているのに対し、後から加えたので弾きにくい(手に負担がかかるような音の配置になってしまっているので)。手首を柔らかくして負担がかからないように弾くよう心がけてます。友人はBのメロディがきれいと気に入ってくれたから、新しく加えてよかったです。なんか自然に出てきたんですけど、新しい声部。

とりあえず、自分の曲を初めて人に弾いてもらえて、喜んでます。