京都シネマで『ベルヴィル・ランデブー』という映画を観ました。この映画についての情報は、公式サイトをちらっと見てアニメーションであること、フランス映画であること、見出しが「ピンチもへっちゃら 愛さえあれば」「最愛の孫シャンピオンが誘拐された! 大都市ベルヴィルでおばあちゃんの大冒険が始まる」、アカデミー賞ノミネート作品であることくらいでしたが、出先で夕方、急に何か映画観ようということになったので、それから間に合うものも限られていたし、これにしようということになりました。
セリフはほとんどなし、独創的な絵(デフォルメがすごくて慣れるのにちょっと時間がかかったくらい)と世界観、スリリングな展開、とにかく強烈な映画でした。このインパクトはなかなか言葉では表現できない。そして創造の可能性とエネルギーを感じさせてくれる。
どうしてもビジュアルに気を取られがちになりますが、フィクションの中に、現実社会への風刺が込められていてそれがリアルだなと感じました。私はこっちにもけっこう反応しました(笑)。
そして、音楽のアピールも感じました。BGMとしてだけではなく、歌ったり、演奏したりするシーンも何度かあるのですが、その演出が魅力的でした。公式サイトを改めてみると、ノミネートされたアカデミー賞は、長編アニメーション映画賞と歌曲賞でした。音楽も高く評価されていたということですね。
クラシックからは、バッハの平均律クラヴィーア曲集第1巻第2番がいくつかのアレンジで何度か使われていました(グールドのような人もちらっと登場)。あとモーツァルトの曲も(多分レクイエム)。クラシック曲は映画でよく使われますが、個人的にはよく知っている曲の場合、それが気になって気が散ってしまいます(汗)。物語の世界から現実に引き戻されるような感じがして。知らない曲の方が映画の世界に浸っていられる(大体の場合)。
公式サイトにSpotifyのリストが貼ってあったので、サントラを聴いてみました。やはり、映画のタイトルと同じ『ベルヴィル・ランデブー Belleville rendez-vous』がかっこよくて一番好き(フランス語バージョンと英語バージョンあり)。バッハの曲はジャズバージョンだけ入っていました。モーツァルトは無し。
実は2002年の映画で、再上映のようです。多分クリエィティブな人は、何かしら刺激を受けると思いますよ。