5年ほど前から曲を作るようになりましたが、それ以前、作曲なんか絶対できないと思っていました。そういう能力もないし、そもそもその頃はクラシックを主に弾いていて、まだまだ弾いたことのないクラシックの素晴らしい曲がたくさんあり、仮に私が曲を作ったとしてもあまり意味ないんじゃないくらいに思っていました。
でも、編曲(伴奏のための)を頼まれたことがきっかけで、自分で考えて作ってみることの面白さに目覚めました。そして、編曲より作曲の方が面白そうと思って、ある日曲を作りました。確か10分ほどで3分ほどの曲が自然と生まれました。ほとんど即興を書き留めたようなものです。でも、8小節ごとにカデンツでおさまっているような普通の曲としての体裁を持っていました。それくらいのものは、楽器をやっていれば簡単にできるものなのかもしれない。そんな風にも思いましたが、これで味を占めました(笑)。
以前、久石譲さんの本を読んだことがあるのですが、1曲くらいは誰でも作れる、継続していけるかどうかが大きな違いというような意味のことを書かれていました。それで、私はどうだろうなと思っていたんですが、結局作り続けています(大したものではありませんが。そして山ほどボツにしています(笑))。そして、作っていく中で、以前とは違うように考えるようになっていました。世の中、傑作、素晴らしい作品はたくさんある。でも自分のオリジナルというものは自分にとってとても意味のあるものだということです。自分の分身であり、自由な表現の形であるということです。なので、そもそも比べる対象ではない。優劣決めることだけに意味があるわけでもない。
絶対にできないと思っていたことが、ある時から自然にできるようになったんですね(出来栄えとかは抜きで)。
また、最近では昨年末、2回ほどDTMを習いに行ったんですが(レッスン料高いのでもう行かないと思いますが)、その時先生と色々話していて、将来は自分でピアノの録音もできればいいと思ってるんですがと言うと、それをまずやればどうですかと言われました。でも、その時それはまだ無理と思ったんですね。それは以前あまりうまくいかなかったからなのですが。
でも、結局すでにピアノの録音に取り掛かっています(笑)。無理という思いよりやりたい思いが強かったんですね。1週間ほど前に「さっそくとん挫!」という記事を書きましたが、その後、私の持っていたオーディオインターフェースは壊れていたことがわかり、仕方なく新しいオーディオインターフェースを買いました。前のと同じシリーズの最新版です。すると、こちらの方が私のパソコンとも相性が良さそうで、スムーズにいき、音も良くなり、録音はいい感じでできそうになっています。一時はどうなることかと思っただけに、とても喜んでます。まだ仕上とか色々課題はあるのですが、一応前に進んでいます。
というわけで、「絶対できない」「無理」というのは案外、そうでもないこともあるな、というのが私の経験上思うことです。そう決めつけることは、その可能性を邪魔するかもしれないから、早くに結論付けてしまわなくてもいいかもしれないなと思っています。