ダニエル・バレンボイムは『バレンボイム音楽論―対話と共存のフーガ』の中で「私はバッハで育った」と書いています。またバレンボイムの親友であるエドワード・サイードも『サイード音楽評論 2』の中で
「ショパンもシューマンもリストも、さらに彼らに先立つベートーヴェンもモーツァルトも、みんな揃って『平均律クラヴィーア曲集』で育ったようなものなのである」
と書いています。
また、シャルル・ケクランの『和声の変遷』の中の「近代の対位法技法」の中でも、
「近代では、どの若い作曲家もバッハを研究しないものはないし、また―各人各様に―バッハの影響を受けないものはない」
と書かれています。
ショパンがいつも平均律クラヴィーア曲集を弾いていたという話は有名だと思いますし、シューマンを弾けばバッハを研究してたんだろうなと感じられます。
以前に分厚い本も買って最初は張り切っていくらか読んで、その後はまあまあ…。
とにかく何より弾くことによって音楽を感じ、旋律と和声の絶妙なバランスに触れ、自分の感性が磨けたらなと願っています。地道にこつこつと、でも楽しい!