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リズムのちから

芥川也寸志の『音楽の基礎』は、普通の音楽理論書と少し違って作曲家の視点で書かれていておもしろいと思います。この本の中で、リズムについて次のように書かれている部分があります。

心臓の鼓動に象徴されるように、リズムは生けるもののしるしであり、音楽におけるリズムもまた音楽全体を支配する生きものである。

リズムは生命に対応するものであり、リズムは音楽を生み、リズムを喪失した音楽は死ぬ。リズムは音楽の基礎であるばかりでなく、音楽の生命であり、音楽を越えた存在である。

私も児童館で小さな子どもたちと音楽を通じて接しているうちに、リズムの影響について考えるようになりましたが、芥川也寸志もリズムについてはかなり重要視していたようです。
曲を弾いていて、旋律や和音は静的な感動を与えてくれるのに対し、リズムは動的な、もっと原始的な感動を与えてくれるものだと感じます。