子ども」カテゴリーアーカイブ

春休みの親子イベントで

25日は、パルヨン(京都で暮らす外国人女性と彼女たちのサポートをしようとする日本人の会です)のおしゃべりの会(プフー)でした。以前も一度ブログに書きましたが、もともとこの会に参加したきっかけは、一緒に音楽しませんか?という提案でした。それで、一度みなさんで歌う機会を作っていただいたのですが、もともとそれはこの会の目的ではないし、今後そういう機会があるかどうかはわかりません。でも、パルヨンには色々な人がやってきて、出会う機会があります。
26日の母子会の春休みイベント(山科の青少年活動センター)は、パルヨンで出会った人が誘ってくださいました。
ご要望いただいた、クラシックの曲と歌(伴奏)をやりました。参加者は親子以外に関係者など、全部で15名ほど?
プログラムは、誰でも知っていそうな有名なクラシック曲の最初のきりのいいとこまで弾いて、あててもらうクイズ。そして簡単な、曲と作曲家の説明など。それから後半は皆で歌うという内容。
誰でも知ってそうなと思って選曲したけれど、「トロイメライ」や「トルコ行進曲」など、知られてなかった。「楽興の時」などは論外でした。
お子さんは4歳から中学生まででしたが、小さい子には難しい内容だったでしょう。それでも、3月初めの子育て講演会のアンケートでもクラシック音楽に対するご要望があり、お子さんにクラシックの生演奏を聴かせたいという親御さんは少なからずいらっしゃるのだなと思っています。もっともっと上手で素晴らしい演奏が世の中に山ほどあっても、なかなか誰でもどこでも聴けるもんじゃないから、私のようなものでも弾く機会があるんでしょう。ありがたいことです。近所で気楽に聴ける、というのがミソかな?
いつも行っている児童館のイベントでは、0歳から2歳くらいまでのお子さんが多いので、当たり前ですがなかなか普通のコミュニケーションはとれませんが、今日は、たとえば「学校でどんな楽器を使ったことある?」と聞くと、「カスタネット」「リコーダー」という返事が返ってきて、話をしながらすすめられたから、また違った楽しみがありました。
プログラムが終わった後、ピアノのペダルへの質問があったので説明していて、そうだと思って、子どもたちにピアノの中を見てもらいました。小さな子は椅子にのって。「ここに弦があって、こうやって音が出るよ」と説明すると、子どもたちは鍵盤をならして確かめていました。4歳の子も! この時が一番子どもたちが興味を示していたような気がします。純粋な好奇心を間近で感じて、うれしかった。楽しいイベントでした。

子育て講演会「リズムを感じよう、リズムであそぼう」

今日は聚楽保育所で、「子育て講演会」をやらせていただきました。参加者は親子23組(+保育所と児童館の先生と私で4人)で部屋はかなりいっぱいでした。お子さんは大体0歳~2歳くらいまで?
色々な形でお知らせされていたようですが、ある所で10:00開始のところ10:30となっていたようで遅れてこられた方たちもいらっしゃって残念がられていました。
今回のタイトルは「リズムを感じよう、リズムであそぼう」で、内容は大体以下の通り。
○お話
・赤ちゃんの聴覚について
・音が赤ちゃんに与える影響
・赤ちゃんとリズム
○今回のテーマに合わせ、バロック時代の舞曲(メヌエット、ポロネーズ、ジグ、ガヴォット)を紹介、演奏
○保育所さんからのご提案でパネルシアター(ひな祭りの曲で)
○即興わらべうた(ちょっと事情が変わって、説明のみとなりました)
○からだを使った音楽遊び
・If you’re happy
・Head, shoulders, knees and toes
・Make a circle
○マラカスを使って歌う
・おもちゃのチャチャチャ
・森のくまさん
後半は皆さんに参加していただくということもあり、なかなかにぎやかに盛り上がっていたと思います。
またピアノに触りに来る子、体をゆすっている子もいました。
今回、一度みなさんの感想なども知りたいと思い、急きょ、朝アンケートを作りました。
全員回答してくださり、興味深く読ませていただきました。
今回初めて英語の歌遊びをやってみましたが、思っていた以上に好評でした。英語は音楽と相性がいいと思うので、遊び感覚でやってみて、楽しんでいただけて何よりです。
その他の内容についてもそれぞれ興味を持ってくださったり、よかったと言われた方たちがいらっしゃいました。また、もっとこうしてほしいなどのご要望もいくつかありました。
アンケートって大切ですね。色々な感想、ご要望が聞けてよかったです。また今後の活動に生かしていけたらと思います。
講演会終了後、質問に来られた方がいらっしゃって、子どもの音楽への接し方についてでしたが、そうやって関心を持っておられる方とお話できるのも、うれしいことです。
さて、今月はもう一つ、親子向けイベントがあります。今度は小学生。また喜んでいただけるようがんばります!

「子どもにとって音楽って?」

今日は近くの保育所・児童館の「子育て講演会」を担当させていただいて、午前中1時間、お話や演奏・伴奏などをしてきました。毎月保育所2階の児童館の「ピアノに合わせてあそぼう」でピアノを担当していますが、子育て講演会ではテーマもプログラムも全部私が考えてやらせていただきます。
昨年もやらせていただいて、その時は子どもの聴覚やリズム感、子守歌などを中心とした内容でした。
今回は「子どもにとって音楽って?」というタイトルにしました。
サブタイトルは
・「子どもにとって音楽とは?」
フリッツ・イェーデの「子どもは喜びの気持ちを歌にする」という言葉などを引用して、子どもは生きている喜びを音楽を通して表しているというようなお話です。
・「なぜ音楽が大切か?」
音楽は人間のコミュニケーションの一つのかたちであり、音楽を使ってコミュニケーションの力をつけていくという側面からお話しました。
・「どのような音楽環境を作ってあげようか?」
何か特別にというより、安心して楽しみながら音楽体験できることが良いということ。童謡やわらべうたなどやさしい音楽がよりまねしやすく、歌やおどりを通してみずから表現するという行為につながっていく。
おおざっぱに言えばお話はこんな感じの内容でした。
演奏は私のオリジナル曲を4曲、編曲したものを2曲(きらきら星、チューリップ)やりました。チューリップ変奏曲が子どもたちもよく体を動かして反応してくれていたようです。
この曲はわりとリズミカルですが、やはり子どもはリズムが好きかな(去年したお話)。
保育所の担当の方の提案で、パネルシアターをプログラムに入れました。「はらぺこあおむし」でピアノ伴奏はリズミカルだったり、しんみりしたり、よくお話に合わせて作られています。
それから、「即興わらべうたつくり」というのをやりました。2つの音でわらべうたができてしまうということを説明して、実際に適当にファとソの音をランダムに並べかえて歌ってみるとわらべうたに聞こえるでしょう?と同意を求める(笑)。あとでスタッフの1人が「そうなんや」と感心してました。
お母さんたちに、ぜひおうちで試して、お子さんに歌ってみてあげてくださいねと言いました。試してくれるとうれしいな。
最後は、昨年リズム遊びのために作っていただいたビーズなどの入ったかわいいマラカスをみんなに持ってもらって、森のくまさんやおもちゃのチャチャチャなどを歌いました。
今日のお話のまさに、安心して楽しみながらの音楽体験だと思います。実際歌が歌えるお子さんは少なかった(まだ小さくて)と思いますが、お母さんは歌っているし、マラカスは音がするし、楽しいという感覚は持ってくれてると思っています(毎月のイベントでも)。
いい講演会だったかどうかわかりませんが、しゃべったりピアノ弾いたりでなかなか濃い、楽しい1時間でした。

世界の子守歌

以前読んだ『赤ちゃんは何を聞いているの?』(呉東進著/北大路書房)の中に、世界の子守歌をピックアップして調べたら、440ヘルツ(中央ドの上のラ「A」)の音が一番使われていたということが書いてありました。この音は赤ちゃんの泣き声の高さと言われていますね。胎内によく聞こえる音でもあるということです。言語や文化が違っても、人としてのベースは同じなんだと思えますね。とても興味深いことです。

たまたま思いつきで検索したらおもしろい動画がありました。
42 Lullabies from Around the World – Lullaby for Babies
世界の子守歌の動画です。おもしろい! スペインは子守歌までフラメンコで、目がさめそうです(笑)
歌にはそれぞれの文化が反映されているんだなと、改めて感じます。

古い幼稚園で音楽イベント

今日は元明倫幼稚園で行われている「きっずぱあく」に参加してピアノを弾いてきました。私が毎月行っている児童館のイベントの担当の保育所の方々が12月はこちら担当ということで、昨年も参加させていただきました。12月なのでクリスマスの曲などの伴奏と、あとはミニコンサートです。いつもは遊びメインのようですが今日は音楽イベントです。
演奏では、モーツァルト、ラモーと自分の曲(作曲と編曲とそれぞれ)をやりました。今日は弾き始めたらあちこち連鎖的に赤ちゃんの泣き声が聞こえてきてあせりました。ああ、私泣かせてるのかな?(選曲が悪い?)それでもだんだん泣き声は少なくなって、途中からは泣いてなかった気がします。後で聞くと眠り始めた子もいたらしいです(よかった)。
自分のやっていることが子どもに適しているのかどうか、それはいつも考えることですが、子どもを連れて音楽イベントに参加したいという思いで来られているお母さんたちがいらっしゃることも間接的に聞いていますので、そういうご要望にはお応えしたい! お母さんたちがリラックスして音楽を楽しんでくださることによって、赤ちゃんや子どもたちも何かいいことなんだと感じてもらえたらという思いはあります。
また児童館や保育所の方々のご要望も強い。それにも応えたい! 結局求められることが何よりうれしいのです。
今日は私のオリジナル曲が良かったと言ってくださった方が何人かいらっしゃって、うれしかった!「伝えたい」というシンプルな思いがピアノを弾くモチベーションになっているのですから。
設計の仕事が増えていて、そちらの手伝いが忙しく、また求められると思われる付加価値に応えられるよう色々やっていて(役立つかどうか不明でも自分が価値あると思えること)、今作曲はストップしていますが、またできる時にはやろうと思っています。
夕方からは、大阪にパブロ・エスカンデさんからお知らせいただいたコンサートに行ってきました。それは、また次の記事に……。

フリッツ・イエーデが語る「子どもと音楽」

今日は近所の児童館の「ピアノに合わせてあそぼう」の日でした。
今日のパネルシアターの音楽は「手をたたきましょう」でしたが、手をたたく動作の時、一歳くらいの子が手を上に上げてぱちぱちと上手にならしました。他のお母さん方やスタッフ達から感動の笑いが起こりました。
遊びの中で音楽に触れ、楽しむことは子ども達の中にある何かを自発的に引き出す可能性があるのだなと改めて思います。
『フリッツ・イェーデの音楽教育』―「生」と音楽の結びつくところ(小山英恵著 京都大学学術出版社)からの引用です。

「イェーデによれば、就学前の子どもは、自ら歌い、また両親や兄弟と共に歌い、音の動きを聴き取るために沈黙する。このような就学前の子どもの音楽活動は、たとえ単純であっても創造活動に近いとする。というのも、子どもは、喜びの気持ちを歌にするからである。子どもの歌には、両親や兄弟と共に歌う喜びや安心感がそのままあらわれる。「子ども固有の世界にある幸せな生」は、歌い、演奏するきっかけであり、自身の歌を歌わせる力であるとされる。つまり、子どもの歌は、幸せな「生」の表現としての創造活動であるとイェーデは捉えているのである」

「子どもは、喜びの気持ちを歌にする」「子どもの歌は、幸せな「生」の表現としての創造活動である」とは、なんて素敵なことだろうと思います。
このイベントに来てくれている子たちが、楽しい音楽体験を経て、やがて自分で歌いだす日が来ることを想像するのはうれしいことです。

 

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童謡は芸術?

昨日は近所の児童館の「ピアノに合わせてあそぼう」の日でした。雨が降ってたけど、10組以上の親子が来られていたように思います。

季節の歌の中に「チューリップ」がありましたが、前日に簡単なアレンジをしておきました。季節の歌のコーナーでは歌を歌って、その後、子供たちが歌の中に出てくる花や動物などの形に切ってある色紙を壁にぺたぺた貼るのですが、その間私はBGMとして適当にその歌を変奏したりして弾いています。

いつものようにBGMを弾いていると、それに合わせて一生懸命チューリップを歌っている女の子がいました。お母さんも一緒に。2歳くらいでしょうか。なんとかわいい。
私もそのくらいの年ごろに歌っていた、たくさんの童謡をずっと覚えています。

インターネット電子図書館「青空文庫」の中の野口雨情の『青い目の人形』の最初に次のように書かれています。

「童謡は童心性を基調として、真、善、美の上に立つてゐる芸術であります。
童謡の本質は知識の芸術ではありません、童謡が直《すぐ》に児童と握手の出来るのも知識の芸術でないからであります。
童謡が児童の生活に一致し、真、善、美の上に立つて情操陶冶の教育と一致するのも超知識的であるからであります。」

「童謡がすぐに児童と握手できる」って素敵な表現ですね。頭で考えて判断するようになる前に、感じて「好き」と思えることは、その子供が本当に好きなことかもしれませんね。
音楽を習う前に、音楽の喜びを知ることはとても良いことだと思います。


私が2歳の頃聴いて、いつも一緒に歌っていたという懐かしいLPレコードです。

世界のわらべうたはヨナ抜き音階

今日はオカリナのKさんと合わせ練習でした。前回から1ヶ月の間に5曲の編曲を済ませ、アンサンブルはクラシックの1曲以外に8曲、編曲した作品を演奏することになります。
今回の選曲の中には、唱歌・童謡以外、アイルランド民謡(ロンドンデリーの歌・庭の千草)とイングランド民謡(グリーンスリーブス)が入っていますが、どれも懐かしさや切なさを感じる曲です。
『赤ちゃんは何を聞いているの?』(呉東進著)では、世界各地の子守歌のうち日本の歌を含む19曲を調べたところ、ピアノの真ん中のドから6度上のラの音(440ヘルツ)の音が一番多く使われていることがわかり、このラの音が赤ちゃんの泣き声や、胎内によく聞こえている音と同じであることを紹介しています(3月初めの子育て講演会でもこのお話をしました)。

また『音楽と認知』(波多野誼余夫著)にも、5音音階(日本ではヨナ抜き音階と言われる)はアイルランドやハンガリー、中国、韓国の民謡、ドイツのわらべうたにも共通して見られると書かれています。
民族固有で発展していった音楽は色々あっても、これらのことなどから人はもともと共通した音楽性を持っているのでは?と思うことがあります。不思議で興味深いことです。
ロンドンデリーやグリーンスリーブスのような日本でも親しまれている曲以外の知らない民謡ももっと聞いてみて、素敵な曲を見つけて編曲できたら面白いかも。

 

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子育て講演会で音楽

今日は、毎月「ピアノに合わせてあそぼう」というイベントで行っている近所の児童館と保育所共催の子育て講演会でイベントをやらせていただきました。
タイトルは『赤ちゃんは何を聴いているの? どんな音楽が好き?』です。

内容は
・赤ちゃんの聴覚や音から受ける影響などのお話
・子守歌(シューベルトの子守歌、モーツァルトの子守歌、ゆりかごのうたを今回演奏用に編曲したもの)の演奏(歌詞を配って知ってる方には歌っていただきました)
・軽快なクレメンティのソナチネの演奏で雰囲気を変え
・みんなでリズムで楽しむ歌(森のくまさん、おもちゃのチャチャチャ、山の音楽家など)を伴奏にたくさんリズムバリエーションをつけて、小さな手作りのマラカスを配ってもらってみんなで歌ったり、マラカスを振ったり。

23組か24組くらいの親子が来られましたが(2歳くらいまでの)、マラカスは今回のために60個も用意してくださりましたので(!)、足りました。みんなで振ったらすごい音かなと思ったら、中身がビーズやどんぐりなので優しい音でちょうどよかったです。鈴やカスタネットのような普通の楽器だと数が多くなるとかなり耳にきつい感じになりますが。

終わってからお子さんの反応を教えて下さったお母さんがいらっしゃいました。まだおしゃべりはあまりないけど音楽に合わせて言葉が出てくるというお話は興味深かったです。一人、回覧板で見たからと近所の方がかけつけてくださり、子供たちが音楽が始まるとリズムに合わせて動いていたよと教えてくれました(今日はみんなに背を向けてピアノを弾いていたので)。

児童館や保育所のスタッフさんたちの感想などからも、やはり子供はリズムによく反応してくれるんじゃないかなと改めて思いました。
とりあえず無事終わってほっとしてます。

リズムにのって

『赤ちゃんは何を聞いているの?』(呉東進著)の中に、リズムについて書かれている部分があります。

生まれて2~3日の新生児の脳もリズムに反応することから、リズムに対する感覚はある程度生まれつき備わっていると考えられるようです。そして、9か月くらいになると、音楽に合わせ体を揺らす子も出てくる。1歳を過ぎると、音楽に合わせて踊りだす子も出てくる。

今日は児童館の『ピアノに合わせてあそぼう』の日でしたが、今までもそういう様子は見ていますし、今日もフニクリフニクラの替え歌『オニのパンツ』の伴奏をしていると私のそばで縦に体を動かしてリズムをとっている子がいました(かわいい!)。以前からリズミカルな曲は、みんなのってるなという感じはしていましたし、私自身も楽しんでリズムを意識した伴奏をしています。

この本にはさらにリズムを感じた時の頭の中の様子について書かれています。つまり、単純でわかりやすいリズムの音楽を聞くと、体がじっとしていたとしても、脳の中の運動の調節を行っている部分の活動が活発になり、運動の準備をしているような状態になるということです。子どもに限らず、リズミカルな曲を聞くと自然に体が動くような感じになるのはそういう理由であったのか、と納得です。リハビリなどにも取り入れられているようですね。

来月は保育所の子育て講演会で1時間イベントをやらせていただきますので、その中でリズム遊びもやります(こちらは生ピアノだからいつもよりさらに盛り上がるはず!(笑))。赤ちゃんと音楽の関係についても話します。
大人も子供も一緒に楽しい音楽の体験を共有できればと思いますし、特に子供にはそういう経験をたくさんしてもらってこれから生きていく中で心の糧となればいいなと切に願います。

 

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